週刊文春 04/05日号(03月29日発売)[グラビア]陸上自衛隊による人道支援活動が終了し派遣部隊がイラクから撤収をした事で、イラクでの自衛隊の活動は終了したイメージを持つ人も多いかもしれない。しかし、実は、今もイラクでは航空自衛隊が国連の物資等を運ぶ、輸送活動を行っている。今月12日には、12期派遣の前段要員が小牧基地から出発したが、すでに任務開始から3年以上が経過し派遣回数が複数回を数える隊員も珍しくなくなっている。そんな中、先頃、11期派遣隊が帰国したが、その際の素敵なスナップショットを発見。撮影は宮嶋カメラマン。帰国したばかりの女性パイロットが2歳の我が子を抱きかかえた写真。被写体となったパイロットは、樋口一尉。一尉は、5年ほど前に医薬品や装備品の補修用の部品などを東ティモールへ運んだのだが、女性パイロットが訓練以外の実任務で海外派遣される事は初めてだったので、注目された覚えがある。そんな彼女が帰国した直後のまだ幼い我が子との4ヶ月ぶりの再会の写真は、任務から開放されて母になる瞬間の眼差しと、はにかみながらも笑顔に満ちた男の子の表情を絶妙のタイミングでおさえている。まだ母のぬくもりが恋しい盛りの彼にとっては、待ちに待った日だったのだろう。子供の笑顔は世界共通の平和の象徴という事を、改めて感じる写真であり、たった一ページとはいえお薦めの記事である。 |
中央公論 2007/04月号(03月10日発売)【特集●「この判決は何だ?」】国旗・国歌の強制は違憲! 原発の運転差し止め! 相次ぐ驚きの判決。司法界に何があったのか「『それでもボクはやっていない』という映画を裁判にかかわる人全てに見て欲しい」と知人が語っていた。確かに、ご覧になると、きっと何か感じられるのではないかと思う。なぜ、急にそんな話をしたかと言うと、昨今の司法制度改革も手伝ってか、個人的にも裁判が身近に感じられるようになったが、その一方で、最近の裁判所の判断には首を傾げてしまうようなものも増えたような印象を受けるからだ。確かに、明快に白黒が分けられるようなものは裁判所にはあがらないし、意見が二分されるようなグレーのものだからこそ裁判になる。しかし、弱者にとっての「正義の味方」のような、裁判所に対して持っていた印象に、最近は疑問符をつけるようになってしまったのも事実ではある。それがなぜだろうと思っていたのだが、今回の特集は、様々な角度から、昨今の司法のあり方を分析している。ロッキード事件でも名高い堀田力弁護士は「不思議な裁判が相次いでいるのは、日本の司法が変わろうと、戸惑っている事の表れと思う」と明快に語る。ほかにも住基ネットを取り上げて司法制度の問題点を浮き彫りにした分析や、大学の教授による、行政訴訟制度の改革と問題点や昨今の厳罰化などが取り上げられ、新たな道を模索して苦悩している司法界が示されている。現在の司法制度に疑問を持つ人、裁判所の判断に首をかしげる人はぜひ読んでみてはいかがだろう。 |
日経おとなのOFF 2007/04月号(03月06日発売)【特集】●“食わず嫌い”はもったいない 美の極み、「和」の名庭有限なのに無限を感じさせ、内面の様々な顔を映し出す日本の庭。「日本の庭は、日本人が作り出した芸術の中でも、もっとも大規模で、複雑で、美しい」と書いた文章を読んだ事があるが、本当にその通りだと思う。日本の庭は、知識に応じた楽しみ方ができる奥の深さを持っている。今回のこの特集は、なかなか面白い特集だ。何より、心の琴線に触れたのは、個人的に大好きな「西芳寺」の味わい方が細かに解説されていた事だった。あの庭園が「あの世を表したテーマパーク」だったとは知らなかった。また、三大名園に関しては「庭の裏の顔は軍事施設だった」というのも、不勉強にして知らなかった。その他にも、初歩的な見方をはじめ、京都と鎌倉の庭園の違いや、目利きが選ぶ隠れた名庭、美庭に泊まるなどの特集も面白い。おまけに日本の名庭100が別冊としてついている。これをパラパラとめくっているだけでも楽しい。『桜色の 庭の春風 跡もなし 訪はばぞ人の 雪とだに見ん(藤原定家)』四季折々のどんな表情でも楽しめるのが日本の庭。「あー、日本人だなあ」と実感できる特集だ。 |
WiLL 2007/04月号(02月26日発売)中国が宇宙戦争を起こす 平松茂雄EMP兵器と言うものがある。これは、大気圏外で核爆弾を爆発させると、強い電磁パルスが発生し、地上の電気・通信システムがダウンするほか、人工衛星を利用した商用・軍事用のシステムに影響が出るおそれがあり、ハイテク経済が世界規模でマヒしかねないというもの。この兵器については、いろいろな意見があるので、ここでは議論をしないが、安全保障は、宇宙まで含めて考えないといけない状態にあるという事は紛れもない事実として認めざるを得ないだろう。そして、この分野において、中国は日本を凌駕する先進国であるという事を決して忘れてはいけないと思う。さて、僕が、東シナ海の中国の進出に興味を覚えたのが10年ほど前。その頃、この問題で警鐘を鳴らしていたのが平松先生で、僕は先生に教えを請うため自宅まで押しかけ、その足で、東シナ海へ向かった事を昨日のように思い出す。その後、日本が対応を始めた時に「良かったですね」と話したら「遅いくらいです」と淡々と話しておられたのが悔しさを超えた感じで印象的だった。今回の記事においても、先生の指摘は一つ一つが示唆に富んでいる。何より、中国の衛星破壊は、それ一つで考えるのでなく、アメリカの衛星へのレーザー照射をはじめとする一連の行為を総合して分析しなければいけないなど、中国の現状と狙いを、過去の文書を的確に例示しながら分析している。そして、最後に「日本には戦略的視点が無い」「中国が宇宙等へ向かい軍事大国に成長している認識が欠落している」と、これまた警鐘を鳴らしている。今度は「遅い」と指摘されるような対応にしないためにも、読むべき記事だと考える。これは、SFでないのだから。 |
クーリエ・ジャポン 02/15日号 (02月01日発売)【SPECIAL REPORT】戦慄のシミュレーション テロリストが「核」を手にする日つい、先日のこと。「米インド平和原子力協力法」も成立した。アメリカはインドを「先進的核技術を持つ責任ある国家」と認め、民生用の原子力の技術提供等の協力にも踏み切った。これについては、未加盟国への核技術協力を禁じたNPTの規制に例外を認めることであり、NPTの根幹を揺るがすものとして批判もあったが、この動きを唇を噛み締めながら注視している国がある。核の破壊力政治的影響力の大きさから、手に入れたいと願っている国がそれにあたるが、実は最も警戒しないといけないのは国ではない。なぜなら、核の使用をためらわせたのは相互確証破壊。いわゆるMADという概念だったからだ。報復をされても失うものが少ない団体。そう。テロリストグループが核を手に入れた場合はどうなるのか。この場合、この概念がどこまで有効に働くかは極めて不明だ。そのため各国は衛星による監視や、船舶の動向に注意を払っているのだが、この記事は、自らがテロリストになって核を選択し、入手する手段を細かく書いている。ロシアのオゼルスクという封鎖都市に入り、そこでいかに核物質を手に入れるか。そしてどのルートで逃げるのか。こういった事がストーリー仕立てで展開される。もちろん「それは不可能だろう」と失笑する場面もあるが、しかし、具体的記述を交えた内容は読んでいてドキドキするし、テロリストが核を手に入れる日は来るのかもしれないとも思わせられてしまう。 |
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