私のおすすめ

サライ 11/20日号

サライ 11/20日号(11月06日発売)

【インタビュー】原信夫 (ジャズ音楽家・81歳)

 原信夫といえば言わずと知れた「原信夫とシャープス&フラッツ」の、あの原信夫である。私も以前一度お目にかかったことがあるけれど、紳士のなかの紳士たる人物であったのをよく覚えている。まあ、それはともかく「原信夫とシャープス&フラッツ」は結成57年になるのだという。やがて60年というのはギネスブックものだろう。事実、世界一の長寿バンドであるらしい。まさに継続は力なりという感じで、頭が自然に下ってしまう。
 「人間いつかは死ぬのが自然です。だけど、死ぬまでは元気でいたい」と今年81才の原信夫さんはおっしゃる。なるほど、自然に考え、自然に生きるのが一番良いことなんでしょう。でも、そのために朝起きると一時間近く、ストレッチや体操を必ずやっているのだそうだ。また食事にも気をつけていて、野菜と魚を中心にした和食が多く、特製の人参ジュースを毎日飲んでいるらしい。そうか、やっぱり人間もなにかの原因があるから、良い結果が生まれるんだなあ。

DIME 11/18日号

DIME 11/18日号(11月04日発売)

・サイズに見るモノ考現学

 「A4のコピー取ってくれる?」なんてことを言う。あるいは「コレってB4サイズだよね」てなことも言う。もちろん紙の大きさを表しているのだけれど、一応「A3」とか「B5」と口にするだけで通じてしまうものだから、誰もそれ以上に追究しようとはしない。現に私もそのひとりだ。どうして「A判」と「B判」とがあるのかさえ知らない。いや、知ろうともしなかった。
 しかしそれがまあ懇切丁寧に解説されているのだ。要するにA判はヨーロッパでのサイズであり、B判は日本でのサイズなのだ。1924年にドイツで規格の決まった「A0(ゼロ)」という考え方が基本であるらしい。これは「A列0(ゼロ)版」であり、およそ1平方メートルの大きさ。これを半分に切ったサイズが「A1」であり、さらに半分にしたものが「A2」ということになるわけだ。
 世の中、知ってるようで知らないことは星の数ほどあるけれど、それを教えるのも雑誌の大切な仕事であることは間違いない。

Pen 11/15日号

Pen 11/15日号(11月01日発売)

これがデザインの最先端だ! クリエイティブ・アワード CREATIVE AWARDS 2008−2009

 世界一の書店と言われては、気にならないはずがない。いや、書店のみならず、ありとあらゆる項目についてのベスト・デザインが選ばれているのだが、その最初のページに「世界一の書店」が紹介されているのだ。この世界一とは「世界一美しい書店」と理解して良いだろう。
 それはオランダ。マーストリヒトにある「ブックハンデル・セレクシーズ・ドミニカーネン」である。まず第一に建物自体が美しい。それはそうだろう、1290年代に建てられたドミニコ会のゴシック教会が前身であるのだから。教会としては1794年まで使われたが、それ以降は倉庫として使われた時代もあったという。この元教会に注目したのが、地元の書店「ブックハンデル・セレクシーズ」であった。建築物としての美しさを保つことをはじめとして、様ざまな難関をクリアして世界一美しい書店に変身したのである。最近の書店につきもののカフェ・コーナーもあったりして愉しそう。「ああ、行ってみたい!」と思わせるのも、デザインの力だ。

芸術新潮 2008/11月号

芸術新潮 2008/11月号(10月25日発売)

[speak low]「大切なのは手にとること」立原位貫に聞く 浮世絵の見かたと作りかた

 私は恥かしながら、立原位貫さんという人物をまったく知らなかった。これまた不勉強なのだけれど、とりあえず「浮世絵師」と言って良いのだろうか。江戸時代には今のような印刷方法はなくて、主として木版画で表現されることが多かった。それが大衆芸術である場合、「浮世絵」と呼ばれたものだ。そして浮世絵にはまず下絵があり、それをもとにして彫り、さらにはこの木版を使って、摺ったのだ。「絵師」、「彫師」、「摺師」は皆、独立した職で、それぞれに名人や達人がいたものだ。つまり少なくとも三人の仕事師の合作によって一枚の浮世絵が完成されたわけである。
 ところが立原位貫さんは絵師、彫師、摺師の三役を一人でこなす。このことだけを思ってみても、仰ぎ見る存在である。そしてまた立原位貫さんについて筆を執っているのが、江國香織さんで、なんとも贅沢なページになっている、人物論はやはりその人をよく知っている人が書くのが、一番だよね。

DIME 11/04日号

DIME 11/04日号(10月21日発売)

「ニッポン発の世界企業」 第13回 アダムジャパン【ビリヤード・キュー】

 ビリヤードに使われる“キュー”は一本の棒である。というよりもこのキューがなくては球を撞くことができない。野球におけるバット、ゴルフにおけるクラブに似た必要不可欠の代物なのだ。そしてこのキューにおいては世界一と称される逸品を作っているのが、日本の「アダムジャパン」であるとのこと。
 今、世界中で、ビリヤードのプロ選手たちのざっと70%の人たちが「ムサシ」を使っているそうだから世界一と言って間違いないだろう。「ムサシ」はアダムジャパンが作る注文生産品のブランド名なのだ。
 「ムサシ」がどうして世界一であるのかは単純明快で、ほとんど曲ることがないからだ。棒が曲らない。まさかと思うけれど、本当なのだ。その秘密は「ハギ」にある。1cm四方の角材を芯にして、4分割した原木で少しの狂いもなく張り合わせてゆくのだ。この手法を考えた社長の高平睦生さんは、ここにたどり着くまで、数多くの失敗をした。諸君、失敗は成功のもとだよ。


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